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君に恋する物語
第2章 ユキの運命の恋
「ユキ。そろそろ急がないと遅れるんじゃないの?」

「わかってる~」

今日は早番出勤
朝食を済ませた私は忘れ物がないかチェック中

「あら?星占い。ユキが一位よ!!」

「・・・ふ~ん」

ママは毎日の星占いを家族全員分、観ては燥いでる

「運命の出会いがあるかもですって!!キャー!!どうしましょう?」

「・・・行って来ます」

何をどうするんだか・・・
運命の出会いなんてある訳ないのに・・・
ましてや何人、同じ星座の人が居るって言うの?

「ハァ・・・」

私はママのテンションとは真逆で満員電車にため息を吐いた

早番出勤の時は満員電車に乗るのが億劫になる
女性車両は満員で乗れないし・・・
仕方なくいつもの車両に乗り込んだ

(えっと・・・今日の勤務は・・・誰だったっけ?)

看護師の私
頭の中でこれから始まる仕事の事で頭がいっぱい

(夜の間に急変とかが無ければいいんだけど・・・)

病院で働く私は当たり前だけど人の命を診ると言う大事な役割があって・・・
入院患者さんの事を出勤前から心配するのは当たり前の事
なんだけど・・・

(やばい・・・眠い・・・)

座れる筈なんてない満員電車
かろうじてやっと立っていられる状態
一昨日の夜勤の疲れが残っていた

昨日は休みだったけど一日寝てても疲れがとれない・・・

ガタン!!!

電車の揺れに思わずグラつく
駅に着いた車内の人混みに紛れなんとか隅の出口のスペースを確保した

(やった!!なかなかのベストポジション)

疲れた私は手すりにしがみつきホッと一安心



だった筈・・・

(何か・・・変・・・)

気のせい?
誰かが私のおしりを触っている様な・・・

(手が当たっただけかな?)

気のせいだって思いたい私
でも・・・
でも・・・
明らかにやっぱおかしい

(・・・もしかして!!痴漢??)

やだ・・・
やだ・・・
どうしよう・・・
気持ち悪い!!


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