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アムネシアは蜜愛に花開く
第6章 Ⅴ アムネシアは蜜愛に花開く

 耳から首に這わせられるた肉厚の舌が、荒々しくわたしの口の中に捻り込まれると同時に、蜜壷に抜き差しする指の数が増え、手首を回すような淫靡な動きに変わる。

「俺を……欲情させたかったの?」
「ん……ぁ、そ、んんんっ」

 わたしは巽の指を咥えてきゅうきゅうと収縮しながら、迫り上がってくる快感に内股を震わせて弾けてしまった。

「は……可愛すぎるんだけど」

 巽はその広い胸にわたしの顔を包み込んでいたが、やがてわたしの頭の下に枕を入れると、わたしの下から抜いた身体を回すように下に移動をして、わたしの片足を肩に担いで頭を入れる。

 黒い茂みに熱い息を吹きかけながら、まだひくつく秘処に口を開けて吸い付き、舌で蜜を掻き出して、音をたてて嚥下した。

 ああ、巽に食べられている。
 そんな倒錯に、身悶えてしまう。

「すご……止まらねぇ。んん、んんん……」
「……ああああんっ、お風呂、入ってないのに……っ」

 巽の熱い息と舌と唇の感触に、そこが蕩けてしまいそうに熱い。

「関係、ねぇよ……、蜜が濃厚で……甘い。もっと、もっと……んんんっ」

 巽は頭を振り、わたしの内股を柔らかな髪先で擽りながら、徹夜明けのそこを音をたてて口淫をする。

 さらに巽は指で秘粒の包皮を剥いていき、剥き出しになった粒を指で摘まんでは揺らし、かりかりと引っ掻いた。

「やああぁっ」

 鮮烈すぎる刺激に、身体をびくびくとさせて一気に上り詰めるが、それだけで巽は許してくれない。

「あん、ああんっ、ああっ、やっ、また、またイク……っ」

 巽が秘処に熱い唇をあてて、じゅるじゅると音をたてて吸い付いてくる。
 熱いそこがまるで別の生き物のように勝手に息づき、否応にも次から次へと訪れる快楽の渦に呑み込まれて、身体が弾け飛んでしまう。

「駄目、駄目、それ駄目ぇぇぇっ」

 はしたなく引き攣った両足を広げて、巽の頭を両手で抱えるわたしは、髪を振り乱して駆け上る。
 そんなわたしの顔を見遣る巽の顔は、愛おしむような優しいもので、ひとたび視線が絡めば外すことが出来ずに、羞恥に震えながら絶頂を迎えてしまう。
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