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アムネシアは蜜愛に花開く
第6章 Ⅴ アムネシアは蜜愛に花開く

何度達したのか、わからない。
呼吸を整えていると、床から箱を取り出した巽が、箱の中から取り出した小さな包みを口に咥え、わたしを挑発的に見据えたまま、封を破った。
それがなにかがわかるわたしは、ようやく訪れる時に期待をして、身体を甘く疼かせる。
「もっと愛してやりたかったけど……もう限界」
「……っ」
「今度は俺を中で愛して?」
巽はわたしの足を大きく両側に広げ、ぬかるんでいる部分に、自身をゆっくりとまぶしていく。
その存在感ある熱いものが触れるだけで、声を漏らしてしまうのはわたしだけではない。
「いくぞ?」
そして彼は、蠱惑的な眼差しを向けて蜜口に固い先端を宛がうと、めりめりと押し込んでくる。
「ああ……っ」
狭い中をぎちぎちに押し広げるようにして中に入ってくる、質量ある剛直の圧迫感と熱。
「痛くねぇ?」
「痛くない」
「最後まで、挿れるぞ?」
「うん。来て」
そして巽は、ぐぐっと最後までねじ込み、互いの黒い茂みを絡ませて恥骨同士をぶつけた。
妙な感動が湧き上がる。
「ああ、巽が……わたしの中にいる」
それだけで嬉しくて堪らないわたしに、不意に巽が慌てた声を出した。
「ば、かっ、そんな締めるなっ」
巽はぐっと頭を後ろに垂らして、男らしい喉仏を上下させると、静かに頭を戻して片手で顔を覆う。

