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囚われる…
第4章 馨…



「何!?久保田さんが大変って…、何があったの!?」


背筋がゾクゾクとする。

楼蘭が消えて久保田さんが大変ってなんなんだ?


『一昨日の夜、久保田さんが殺人で逮捕されたんだ!被害者は久保田さんの嫁さん!久保田さんは否認中だが現在は警察に拘留されているんだよ!』


久保田さんがなんだって?

奥さんを殺して殺人?

そんな馬鹿な!?

俺と居酒屋に行った時も奥さんにはきっちりと電話を入れるほどにマメな人だった。


「悪い!井坂さん、後でかけ直す!」

『おい!たくちゃん…。』


携帯を切って岩さんの居る警察署に向かった。

岩さんなら多少は久保田さんの情報をくれるはずだと考えて車をUターンさせて走らせた。



警察署に入り、岩さんの部所へと向かう。


「何かご用ですか?」


入り口付近に居た刑事が面倒臭そうに聞いて来る。


「すみません、岡野と言います。岩さん…、岩本さんは居られますか?」

「岩さん?岩さんなら転勤で他の所轄に移動になったよ。」

「どこに!?」

「それは言えない規則だから、なんかあるなら岩さんの代わりに聞くよ。事件?」


馨と離れて僅か1時間で恐怖が湧いて来る。

全てが偶然なのか?

俺が楼蘭という世界を垣間見たせいなのか?

刑事が不思議そうに俺を見ていたが俺は警察署という場所に恐怖を感じて飛び出していた。

楼蘭には警視総監というとんでもない奴も居た。

岩さんはどこへ?

それよりも久保田さんに何が起きた!?

パニックで発狂しそうな自分を堪えて自宅に戻った。

パソコンを起動させて久保田さんの情報を引き出した。


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