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囚われる…
第5章 許されない逃亡…
馨が扉を閉める。
タイって国は王国制だからこういう飛行機が当たり前にある国だったな…。
そんなくだらない事を考えて笑ってしまう。
馨が無造作に俺の鞄を片方のシートに置くと俺の腰を抱きかかえてもう片方のシートに座る。
馨の膝の間にただ立ち尽くす。
恐怖が限界を超えたらしく身体は全く動かない。
愛用をしている軍用のジャンパーが脱がされる。
シャツも脱がされてジーパンはトランクスごと剥ぎ取られた。
Tシャツ1枚にフリチンという間抜けな姿にされているのに怖いとしか感じない。
「そんなに飛行機が怖いのなら乗るなよ。」
クスクスと馨が笑う。
あんたが怖いんだよ!
叫ぶ事すら許されない立場を認識する。
「旅行に行くつもりなら俺に言えよ…。」
馨が俺の顔を撫でて来る。
「あぁ…、だけど馨の連絡先とか俺は何も知らねぇじゃん?」
「大丈夫だ…。もうお前からは離れたりはしないからな。」
一番聞きたくない恐怖の言葉…。
涙が溢れて来やがる。
「泣くほど嬉しいか?」
嬉しそうに馨が俺の胸をまさぐり始める。
「あぁ…、馨に会えたからな。」
そう言う言葉が簡単に出てしまうほどに馨の優しい愛撫に身体が反応をしてしまう。
この快感を1度知れば、この男からは逃げられないんだと実感をする。
「なら何故…、逃げようとした?」
馨の指先が攻撃をするように俺の乳首を痛いくらいに抓って来る。
「逃げてなんか…。」
「安全を保証してやれないと言っただろ?匠には少し躾が必要だな…。」
強く抓られた乳首が今度は優しいフェザータッチで弄ばれる。
「あんっ!こんな場所で…。やだよ…。」
立っていられないのに馨が俺の腰を抱えて無理矢理に立たせている。