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囚われる…
第5章 許されない逃亡…

空港の入国審査を全く質問すら受けずにあっさりと通過した。
戦場カメラマンだと説明をしてもどこの国でも1時間以上はかかるのに…。
30分もしないで空港を出れた。
馨が居るからか?
恐怖がまた押し寄せる。
空港の前でリムジンに乗せられる。
もうタイは夜だ。
夜の高速を走り1時間半ほどでパタヤには着いた。
てっきりホテルだと思っていた。
だがリムジンは馬鹿デカイ屋敷に入って行く。
「ここは?」
「俺の家…。」
馨がそう言うがあの世界を維持する為に馨に用意されている家がゴロゴロとあるのだと感じる。
中はプールまでがあり、リビングには馬鹿デカイソファーがある。
マンションの時のように馨が俺をソファーに座らせる。
「腹が減ったろ?」
「あぁ…。」
また馨が作るのかと思った。
だが言葉とは裏腹に馨がまた俺の服を脱がせて来る。
全裸にされて抱き上げられる。
その瞬間、何人かの男と女が現れてソファーの前の低いテーブルに料理を並べ始めた。
「馨!」
自分のTシャツに手を伸ばそうとするとその手を馨が掴み指先を舐め始める。
「馨…、やめろ…。」
人が見ている前でも馨は俺を感じさせる。
「大丈夫…。俺だけを見てろ…。」
耳元で馨が囁き耳を舐めて来る。
手は俺の胸をまさぐり、サワサワとフェザータッチを繰り返す。
「あんっ…、やめて…くれ…。」
人が消えると胸を撫でたまま料理をホークで俺の口元へと運んで来る。
フランス料理…。
馨にされるがまま口にその料理を入れる。
魚らしい…。
味がわからない。
馨の愛撫のせいだ。

