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僕の彩芽
第12章 十二

「実を言うと、ポチを此処に連れて来たかった」

 檜桶の露天風呂に入ると、途端に秋人さんから引き寄せられ、後ろからお腹に両手を回された。

 温泉で秋人さんとくっつくなんて、失神ものだ。鼻血出そうだよ……。

「そうなんですか……?でも、何で……」

「ポチと一緒に来たかった。此処は俺のお気に入りの旅館だからな」

「う……」

 嬉しいぃぃぃ!

 後ろから聞こえる声に、喜びが溢れる。

 もうペットでも何でも構わない。秋人さんの側にいれるなら。女として見て貰わなくても……。

「秋人さん、私……幸せです……」

 胸を高鳴らせながら、呟いた。唐突に首筋へ暖かい感触が伝うと、ピクッと反応する。

 あっ……また、首筋を舐められてる……。どうしよう。どう反応したら良いんだろう。

 処女だから分からねぇぇぇ!

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