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僕の彩芽
第12章 十二
* * *
離れの前に着くと、私は恐る恐るドアノブに触れた。
このまま開けて良いものか、分からない。もし最中だったらどうしよう。というか、その可能性が高い。私と豪が離れを出てから5分ぐらい。もう始まってると思って良い……。
「……」
ごくっと唾を飲みながら、ドアに耳をくっつける。
部屋の中からは何も聞こえない……。キスしてるのかな?それとももっと、凄いことを……?!嫌だぁぁぁ!
思い切って私はドアを開けた。そして下駄を脱ぎ、ゆっくりと中へ入る。緊張で鼓動は速まり、胸が締め付けられた様に苦しかった。和室にいる秋人さんの姿が視界に入ると、ドキッとした。
秋人さんはテーブルの前に一人座って、煙草を吸っている。私に気付くなり、不思議そうに質問した。
「ポチ?どうした?豪と温泉に行ったんじゃねーのか?」