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僕の彩芽
第3章 三
都内にあるタワーマンションの13階。リビングの窓からは、赤くライトアップした東京タワーが見えた。凄いところに住んでるんだな……秋人さんって。やっぱり凄い人なのかな……。
「秋人さんは、何の仕事してるんですか?」
「さっきいた風俗店のオーナーだ。他にもレストランやホテルを経営している。ホテルと言ってもモーテルだが」
「へぇ、凄い……」
リビングに入った途端、東京タワーに感動しながらリビングのドアの前に突っ立って、秋人さんへ尋ねる。そんな私へ秋人さんは答えると、リビングから出ていった。
「あれ?何処行くんですか?」
「シャワー」
尋ねる私の方を振り返り、無愛想に話す。……先行き不安だ。こんな心のない様な人と一緒に暮らすなんて。しかも一生……。
「ごゆっくりどうぞ……」
私は不安を隠せないまま、お辞儀した。