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僕の彩芽
第6章 六
「うーん……」
今まで深く考えた事なかった。学生の時も工事現場のバイトばっかりしていたから。
「……無いですかねぇ」
「彩芽ちゃん、まだ若いもんねぇ!これからだよ!でも好きな男ぐらいいるでしょ?!」
「いませんねぇ……しいていうなら、天竜源一郎とか」
「天竜?!ウケる~!」
真面目に答えたのに爆笑されて、私は不思議になった。だが、浅尾さんの左手が私の右太腿へ伸びてくると固まる。
「彩芽ちゃん、おじ専ってこと?だったら俺もあり?」
……無しだ!初対面の男から体を触られるのも、ホステスの仕事なの?!
「ちょっと浅尾さん!彩芽ちゃんばっかり可愛がらないでくださいね?今夜もこないだみたいに、沢山可愛がってくださいよ……?」
「も、勿論だよぉー!」
助かった……。梓さんが妖婉に浅尾さんの胸を指でつつくと、浅尾さんは鼻の下を伸ばしながら梓さんへ抱き付く。その光景に安堵しながらも、私はやはり此処へ来たことを後悔していた。