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僕の彩芽
第6章 六

「ほら、彩芽ちゃん!ボーッとしてないで、お酒ついで!」

「あ、すいません……」

 大体お酒弱いし、気もきかないし、こんな女優の様な美人達がドレスに着飾ったきらびやかな世界、私には不釣り合いだ。私には青島刑事の様なモッズコートがお似合い。

「大丈夫、大丈夫。今日入ったばっかでしょ?すぐ慣れるよ~」

 梓さんから怒られて慌てながらグラスにお酒を注ぐ私へ、浅尾さんが微笑みかける。

「ありがとうございます……」

 勝手に悪い客しかいないと思っていたけど、良い人もいるんだな……。やっぱり500万貯めるまで、此処で働こうかな。

「すいません、ちょっとおトイレへ……」

 梓さんと浅尾さんへ頭を下げると、私はソファから立ち上がった。同時に、まさか目の前で信じられない光景が映るとは思わなかったが――……

「お前、何してる、此処で」

 秋人さんだ……!何で此処に……?!

「いえ、あの、えぇっと……」

 いつの間にか目の前に秋人さんが立っていることに気づくと、私は頭が真っ白になりながら混乱する。秋人さんは部屋を出て行った時と同じスーツにネクタイ姿で、冷たく私を睨み付けていた。

「勝手に……此処で働いてたのか?」

「それは!……はい、すいません」

 素直に謝る。それしかない。怒った秋人さん、怖いけど……。

「九条、今日は来れなかったんじゃねーのかよ!」

「浅尾……こいつは連れて帰る」

「えっ?!何で!九条、彩芽ちゃんと知り合い?!」

 浅尾さんが知り合いの様に秋人さんへ話し掛けると、秋人さんも親しそうに返事をする。その光景に驚きながらも、私は秋人さんから手を掴まれて、そのまま出口の方へ引っ張られ始めた。

「秋人さん!浅尾さんと知り合いなんですか……?」

「浅尾は俺の仕事仲間だ」

「ええっ?!」

 秋人さんの名字って九条……?!それより、何でここにいることが分かったんだろう。まさか……豪が言ったの?
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