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くすくす姫の誕生日(くすくす姫後日談・その4)
第2章 まだ「お誕生日」の来てない日
「なんか、前より…」
サクナが服を脱いだとき、シャツが捲れて背中がちらっと見えました。
筋肉付いた?と姫は俯いて上目遣いでちらちらサクナを見ながら、口ごもりました。

「あー、そうか?忙しかったからな」
先代に譲られた大事な服を脱いできちんと掛けながら、サクナは姫に言いました。

「そんなに忙しかったの…」
「ああ。だが今年はお前のお陰で助かった。口五月蝿ぇ奴もお前に感謝してたぞ」
「へ?なんで、私?」
服を掛け終えて長椅子に戻ってきたサクナの言葉に、姫はきょとんとしました。

「飯食う暇も無ぇくらい忙しいからな。今迄は限界まで飯抜いたり、寝ないで仕事したりしてたんだが、」
「え!そんなのだめでしょ、体壊しちゃうわよ!!」
スグリ姫が自分を抱き寄せているサクナを睨むと、サクナは苦笑して言いました。

「…って、お前は言うんだよなあ…。」
「え?」
睨んだサクナに頭を撫でられ、姫は拍子抜けしました。
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