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くすくす姫の誕生日(くすくす姫後日談・その4)
第3章 初めての夜ば…もとい、「お誕生日」の贈り物
…さて。

侍女の心強い協力を取り付けた姫は、深夜の廊下を、忍び足で歩いておりました。
姫が「夜這い」などというとんでもない事を言い出したのは、自分ひとりで思いついたのではありません。
これは、「特異体質」の解消による、思わぬ副産物の結果でした。


この秋に行われたレンブ姫の婚礼の前の、お嬢様と奥様方の集った晩餐会で、スグリ姫は色々刺激的な知識を仕入れておりました。

姫は長年の「特異体質」のせいで、今迄あまり外に出ることも無く、ご婦人方との交流も少ない上に、友達もほとんど居りませんでした。
加えて、近隣の有望そうな殿方を相手に「お見合い」を繰り返しておりましたから、事情を知らぬ女性たちからの姫の評価は、あまり芳しく無かったのです。
ところが、今年の夏が秋に移り変わる頃、スグリ姫の弟のハンダマ王子とレンブ姫との婚礼の祝いの席でスグリ姫の婚約が発表される…という知らせが、この国を駆け巡りました。
更には、姫の婚約のお相手が、周囲の女性達の意中の殿方とは全く被らない遠方の地の人物であるということも手伝って、周囲のご婦人方の姫への評価は、かなり好意的なものに塗り替えられておりました。

そんな中で出席した、女性だけが集う、婚礼前夜の晩餐会。
今までの「お見合い百戦錬磨」という不名誉な噂を覆す姫の初々しい様子は、周りの女性達にますます好印象を与えました。
そこで周囲が調子に乗って、男女の秘め事に関してあることないこと姫に吹き込み、姫は目を丸くしてそれを聞き、信じて良い事から信じない方が良いような事まで、いろいろ知識を蓄えたのでした。

その一つが、「夜這い」という風習です。
本来、女性がするものではない様ではありましたが、細かいことを気にしないスグリ姫は、お誕生日の前の夜にはぜひそれをやって、最初におめでとうと言われたいものだ、と思っていたのです。
…が。



(…もう、寝てるかしら。)

忍び足でゆっくり歩いていた姫は、ようやくサクナの部屋の扉の前に辿り着きました。
扉を叩いてみようとした姫は、そこでふと我に返りました。
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