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くすくす姫の誕生日(くすくす姫後日談・その4)
第5章 くすくす姫の誕生日
「見えるとこには付けねぇが、ここなら良いだろ?俺しか見ねぇ」
「っあ!」
震える腿の内側に、ひとつ、ふたつと赤い色をいくつか散らした後、サクナは体を少し離して姫の全身を眺めました。

「うん。良く似合う」
「ふっ…うっ…ばかぁ…」
姫はすっかり涙目になって、サクナに手を伸ばしました。

「も、やだっ…きて……さわって、」
姫に乞われたサクナは、姫の隣に寝転んで、姫の体を抱き寄せました。
「あ…きもちい…」
姫は安心したようにふぅっと息を吐き、サクナに体を摺り寄せました。

「お前に呪いをかけた奴に、感謝しなきゃな」
「ど、して?」
体をゆるくなでられながらうっとりと目を閉じていた姫は、サクナの言葉で目を開きました。

「お前を誰にも先に持ってかれなかったのは、言ってみりゃ呪いの『特異体質』のおかげだろ」
「んっ…」
スグリ姫は、何か返事をしようとしましたが、何度か口づけされているうちに、何も考えられなくなりました。

「呪いが無けりゃ、もし今ここにこうして居たとしても、お前は誰か違う奴の奥方だ」
「…そん、な」
胸を弄び始めたサクナにそう言われたスグリ姫は、違う殿方の奥方なのにサクナに抱かれている自分を想像してしまい、奥の方がずくんと疼きました。

「そうだろ?どれかの見合いが上手くいってりゃあ、お前はとっくにそいつの物だ」
サクナはそう言って、片方の手が触れていた胸を舌で舐めてからちゅっと吸い、離した方の手を先程からとっくにぐずぐずに蕩けている姫の内側へと埋めました。
「…んっ…ちがっ…あ、ぁん」
姫は首を振りましたが、誰かの物なのにサクナを求めてこんなに悦んでいる淫らな自分が頭に浮かんで、体がかあっと熱くなり、彼の指を受け入れている内側が、ますます切なく疼きました。

「ん?お前、今、何考えた?」
「なんにも、っ」
顔を真っ赤にして目を合わせないスグリ姫の答えを聞きながら、サクナは姫の内側が、きゅうきゅうと自分の指を締め付けるのを感じていました。
「お前はほんとに嘘が吐けねぇのな…そうか、」
「きゃ」
お前こういうのが好きか、とにやりと笑うと、耳朶を食んで、耳元に唇を付けました。

「『ご主人様』にも抱かれてるのに俺に抱かれて良がってるなんて、酷い方ですね、スグリ様は」

「っ!!!!」
囁かれた瞬間に、怖いほどぞくぞくしたものが、姫の全身を駆け抜けました。
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