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くすくす姫の誕生日(くすくす姫後日談・その4)
第1章 熱の明くる日

「…いいか?」
「ん、きて……んっ…んんっ…!」
居ない間の事も打ち明け、何の不安もなくなって、久しぶりに時間をかけて溶かされた姫の体は、サクナをゆっくり受け入れただけで、軽く達したようでした。
「は…びくって……、いっちゃ…」
まだ物足りないと言うように、熱が籠もってくらくらする体を落ち着けたくて、スグリ姫は恋人の腕に縋りました。
「あ、ん、いまうごいちゃやっ…んっ…あ、おかしくなっちゃ…、っ」
姫は背中をぶるっと震わせ、はぁっと溜息を吐きました。
「ツライか?…一回止めるか」
「あ、だめぇ、でてっちゃやっ、…あ…ふ」
動かれた刺激と、また行ってしまう淋しさで、姫の気持ちも体の中も、切なく締め付けられました。
「…嫌って、お前っ…」
「ぅ…いじわるっ…」
うごいちゃやだけど抜かないで、と涙目で言われ、サクナは、クソっ、と言いました。
「意地悪って、お前……一遍、俺になってみろ…」
煽られたりお預け喰らったり締められたり毎回堪んねぇぞ、と溜め息混じりに髪に口づけられて、姫はぼんやり返事をしました。
「わたし、もしサクナになれるっていわれても、ぜったい、ならないわよ…?」
「え。」
姫のぽやぽやした言葉はいかにも本音らしかったので、サクナはそんなに絶対なりたく無ぇのかと、少しショックを受けました。
「だって、サクナになったら、サクナにこんなふうにいっぱい愛してもらえなくなっちゃ…………ぅあ?!ぁ、やっ!あ、まだいってっ…」
スグリ姫の婚約者は、不在の間の姫の話に反省したのか感動したのか、ここまではおとなしく姫の要望を聞いておりました。
が、元々そんな殊勝な性質ではありません。
頬を染めてほわほわと可愛いことを呟かれ、「このままでは可愛死ぬ上に愛おし死ぬかもしれねぇからその前にとりあえずヤれることはヤッとけ」と、思い直した様でした。
「お前は、本気で、一回、俺の身になれ!!!!」
「ぃゃあ、やぁあぁん!あ、だめぇ、だめっ…あ、ぁん、またいっ…や、ふゃああん!!」
こうして姫と熱を出していた恋人は、熱の後の食事を取る前に、食べ物よりももっと足りなかった空腹感を埋め合って、熱が有った時よりもっと、互いの熱を上げ合ったのでした。

