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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第6章 享受5-会長の繋がり
自分自分に対する負い目、美紀の根底にあるそれが、私以外の男性を頑なに拒絶する‥
私が動かなかった為に負った美紀の心の傷、やはり悪いのは‥‥私‥‥
仕事や表向きになると美紀は何処までも強い、だがこうして内になるとアンバランスになる美紀の感情‥
内に秘めるのは遠藤と同じ、いや遠藤以上に心の負担は大きい。
「‥‥離さないよ美紀‥‥
離せる訳が無い‥‥‥」
近くに置いていた上着を掴み私も立ち上がり、一糸纏わぬ美紀にそっと上着を掛け、また私の腕の中に力強く抱き締めて、美紀の心の安定を図る。
私は美紀しか愛せない‥‥
美紀も私しか愛せない‥‥
互いに不器用な私達、互いにに他の異性に目が向かない私達‥
ならば今だけでもこのままで居たい私の思い、美紀がこれ以上傷付かない為に、私は出来る限りの事はしてあげたいと思っている。
「‥‥何もしないよ‥‥
ただ一緒に座って、美紀を抱き締めているだけで良い‥‥」
「‥‥‥‥‥‥‥」
ゆっくりとラグに座らせ、子供をあやすように髪や背中を撫でていれば、美紀は私の胸に顔を付けて穏やかに瞳を閉じた。