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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第3章 享受2ー祖父が残したもの‥‥



「何時までと言われましても‥‥
約束がある限りずっと‥‥ですかね‥‥」


「‥‥辛いのは遠藤さんだって分かっているのに、私がこんな事を言ったから‥
遠藤さんを縛り付けて、私だけ都合のいい事を言っているのぐらい分かってる」


ずっと踏み込め無かった‥
いや踏み込もうとしなかった私、キスする度にこうやって遠藤さんがやり過ごしているのを知っていたくせに、私は私の為に踏み込めないでいたのは確か。


でもそれは遠藤さんを苦しめる事‥
私は遠藤さんにそんな思いをして欲しくてあんな提案をした訳じゃ無い、むしろその逆だった筈なのに、私に触れる度に遠藤さんが苦しむのは‥‥見たくないよ。



「提案に同意し約束をしたのは私です‥
苦しくとも辛くとも、私は美紀様に縛られていたい、これは私の意思」


「また私の意思という言葉で誤魔化すの遠藤さん?」


「‥‥いいえ‥‥
そう、煙草を吸って良いですか?」


「えっ?はい‥‥‥」


遠藤さんは運転席のドアを明け、小さな収納BOXから煙草を取り出した‥
普段持ち歩いていないと思っていたけど、こうして車に置いていたんだ。


そんな遠藤さんは煙草をを咥え火を点け、思いっきり煙を吐き出し、その上がる煙草の煙を無表情に眺めている‥
何を考えているの‥‥遠藤さん??


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