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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第3章 享受2ー祖父が残したもの‥‥



どれくらい遠藤さんは、ただ煙を眺めてボーっとしていただろう?
何度か目の煙を吐き出した時、突然私の方を向き話し出した。



「・・・報われぬ思い・・・」


「・・・えっ??」


「報われぬ思いなのは十分承知しているつもりです、美紀様が本気で私に振り向く事が無い事も‥
それでも諦められない私が居る事もまた確かなのです、ただ側に居て時々私に目を向けてくれるだけで、辛く苦しくともそれだけで私には十分過ぎる‥‥ですから美紀様は気に悩まないで下さい、私のほんの少しの我が儘だと‥‥」


「そんなの‥‥私の方が辛いよ‥‥」


「では約束を無しにしますか?
そうすれば前のように、私は美紀様に指1本触れません」


そんな二者択一はズルいよ遠藤さん‥
思いを聞いてしまってから約束を無しになんて‥‥出来ない‥‥
だけど紀永から離れられない私はどうすれば良いの!?



「私は‥‥遠藤さんにそこまで思って貰えるほど出来た人間じゃ無い‥
汚い人間だよ私は、汚れ汚されそして最もいけない関係を続ける‥‥私から見れば遠藤さんは綺麗に見えるの、汚れを知らない綺麗な人、だからこそ私に捕らわれて欲しくないって思う‥
私なんかより綺麗な人は沢山居るんだよ?」


自分で言って自分で落ち込みそう‥
自分から男に抱かれ、凌辱され尽くされた私、そして近親相姦という罪を背負う私、こんな私より綺麗な女性は沢山居るじゃない!


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