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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第3章 享受2ー祖父が残したもの‥‥
「分かってはいるんだけど面白くて‥‥
特に一方的にやられてる紀永が‥‥」
「・・・それかい・・・」
美紀が面白がるほど、祖父にやられていた思いはあるが‥‥そこに食い付かれても、私としては何と言って良いのやら‥
祖父に勝てた試しは一度も無い、そして私の方が祖父を見習ったのだから勝てる訳も無いが‥‥
「凄いね、ひいお祖父様って‥
何を言っても切り返すし、要所要所で相手の名を呼んで牽制する、それに話の間の明け方も絶妙‥
完全に相手を追い詰めるやり方って、今の紀永のやり方に似てる」
「・・流石・・
私の今の話し方は祖父から教えて貰ったもので、高見から見下ろすカリスマ性は祖父の方が上、少し聞いただけで良く気付いたね?」
多分数時間聞いただけ、その数時間で簡単に祖父の話し方のからくりに気付くとは‥
高圧的な話し方は祖父一番の得意技、これで早乙女を何倍にもした経営手腕‥‥だが、美紀がこれを覚えるには少し難点がある。
「経営学というより心理学だよねあれ、だけど私では無理があるでしょう、男女の話し方の差は埋らないし、私がひいお祖父様や紀永みたいな話し方も出来ない‥
強いて言えば、話の間や効果的に名を入れる、それしか使えなさそう」
「確かに美紀の言う通り、男女の差は大きい‥
だがね、女性でも経営手腕が上手いのも居るのだし、私と祖父の会話の一部は美紀の考えるように使える、これだけでもかなり違って来るもの」