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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第4章 享受3-紀永が残していた物
「急に連絡があり、夕方祖母が屋敷に来る予定です」
「‥‥へっ?
恵美里叔母‥‥‥んんんっ!?」
予想もしていなかった話に、思わず大声で叫びそうになったのを、遠藤さんの手で口を塞がれ、空いている手で静かにというジェスチャーをしてる‥
それにしても、この狭いスペースでこれは‥‥遠藤さんと私の距離、約20㎝弱。
「‥‥落ち着きましたか?」
「・・・・・」
首を縦に振れば、塞がれた手は離してくれたけど、誰かに見られれば誤解されそうなこの状況、早く話を聞いて離れたいよ。
「どうして来るのか、私も理由は聞かされていません‥
ですが祖母の方が呼ばれたらしいのです、そして祖母ですから何があるのか、私でも全く分からなく、こうして先手を打って話をしに来たのです」
あ、そうだ‥
恵美里叔母様と言えば、早乙女きってのトラブルメーカー、遠藤さんもそれを警戒しているんだ、だから無茶をしても私に直接話をしに来た‥‥理由が分かれば納得。
「それと今日は上に上がらず、真っ直ぐ帰るようにと伝言を受けています」
「要するに共犯な訳ね‥‥
帰るまでには心の準備くらい付けて置くから」
「出来ましたら‥‥
見られるのも不味いので、私はこれで本当に行きますが、不安でしたら一緒に帰りますか?」
「うんん大丈夫、わざわざありがとう」
「‥‥‥いえ‥‥‥」