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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第4章 享受3-紀永が残していた物
「‥‥どちらも捨てがたいかと‥‥」
「なるほど、1台に限定するから悩むと言いたい訳か、ならば2台同時で良いだろう伊織?」
「はあまあ‥‥」
手早くファントムとゴーストの上限値を設定、新車購入になると思うが、別に構う事は無い‥
駐車スペースは無駄に広い早乙女邸だ、多少増えたところで誰も構わないだろう。
「それで生地と色の選別だったと思うがね?」
端末を置き、サンプルの生地を手に取り、伊織に一番合いそうな色を選択‥
普段は黒基調にしている伊織だが、顔立ちから考えても、もう少し派手な色でも似合う。
(藍、霞、褐‥‥
この辺りもいけそうだが‥‥)
明る過ぎる色が似合う伊織では無い、だが薄系色は合いそうな雰囲気‥
和装で萌黄なんかも良さそうだ。
「無難な色を選んだつもりだが?」
「無難だとは‥‥思います」
私の色指定に伊織の方は困り顔、普段の伊織ならばこんな色は選ばない‥
だが表向きとなれば話は別、少しばかり個性を出さなければ、並み居る相手に勝てもしない、それも考慮の上の色選択。
口で考えるならば、伊織はかなり上手い方に当て嵌まるが、それは私の第1秘書としてという前提が付く‥
そろそろ伊織を1人立ちさせたい私の思い、そうなると伊織個人の力量‥‥私は十分にあると思っている。