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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第5章 享受4-またもやニアミス



食事もほどよく終わり、会長達より先にロビーで待っている一色を呼ぶ為に降りて来た‥
今日の私は早乙女外戚筆頭遠藤家として来ており、会長から運転はしないようにと厳命中。



「‥‥いましたね、車を回して貰えますか一色?」


「あ、はい遠藤‥‥様」


何時もであれば一色"さん"と呼ぶが、人の目がある今の立場ではそれも出来ずに呼び捨てするしか無い。



(面倒ですね表向きは‥‥)


早乙女嫌いの両親のせいか、ずっと会長秘書をやっているせいか、遠藤家のお坊っちゃんをやるのは面倒極まりない‥
話し方は変えずだが微妙なる私の立場、それは更に私を縛る事に他ならず、気楽に話をする訳にもいかない微妙さ。



(秘書の方が気楽です)


重圧でも秘書の方が楽‥
早乙女会長第1秘書の立場も軽くない、だが遠藤のをやるよりは気楽さを感じる‥
最近はそんな事すら思った事が無かったというのに‥‥いえ去年のお披露目以来だと思う。



「・・・遠藤か?」


「・・・??」


声を掛けられ振り返って見れば‥‥


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