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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第5章 享受4-またもやニアミス



久しぶりにこの街に来て、朔夜と連絡を取り面倒だからホテルで食事と言われ、一緒にこのEAホテルに同伴で来た‥
それは良かったのだけど、ロビーに入ってすぐに朔夜が見付けた人が‥‥伊織‥‥


それも朔夜よりも身嗜みをしっかりとし、細かく見れば幾らするのか想像するのも怖い小物の数々‥
一番は髪を少し上げ、細縁フレームの眼鏡を掛けている事。


私が知っている伊織とはもう別人‥
朔夜も正式か?と言ったところを見ると、早乙女の血縁関係としてこのホテルに来ているという事になる。



(やはり別世界の人なのね‥‥)


あのX'masの時に割り切ったと思っていたけど、こうして会ってしまうと思い出してしまうもの‥
だけど‥‥今の私は朔夜の同伴であって、この場で余計な事を言うのはマナー違反。



『うちの祖母の差し金で、美紀さん連れで外にでもという話になってしまった、これが理由です』


「・・・・・」


伊織の言葉から女性の名前‥
それは多分、早乙女会長のご令嬢‥‥だから伊織は一緒に来ていた、ご令嬢の婚約者と目されている伊織だから。


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