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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第5章 享受4-またもやニアミス



(私だけ疎外感‥‥)


私の他は皆、国内屈指と言われる早乙女財閥の本筋と血縁、そんな場所に場違いのように居るのが一般人の私‥
違う、ハーフという時点で一般人よりも更にズレた存在。


天と地ほどの差、朔夜がああ言ってくれたから、少ないながらも付き合いはあるけれど、朔夜自身だって私から見れば本当は雲の上の人。



(‥‥此処に居るのが辛い‥‥)


そう辛い現実よね、この立場の差は‥
セレブ階級と、しがないピアニスト‥‥伊織にしても朔夜にしても不釣り合いにも程がある、分かっていた現実なのに心が痛い。



「・・また合うとは社長・・」


「こんばんわ朔夜叔父様」


「・・・!!」


向こう側から歩いて来て、朔夜に声を掛けたのが‥‥早乙女会長とご令嬢‥‥
質の良いドレスを着こなし腰まである長い黒髪は、如何にもご令嬢という雰囲気で、隣に居る早乙女会長と並んでも何ら遜色も無い生粋のお嬢様。



(本当に別世界ね‥‥)


立ち入る事が出来ない世界‥
実際にお嬢様は私に挨拶どころか振り向く事すらせず、場違いな私は何処に行けば良いのかしら。


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