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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第5章 享受4-またもやニアミス



「そんな人に直接会っちゃうなんて‥
大変!私着替えて来る!!」


「美紀!?」


だって、だって、少し見たあのリュカさんって人、私と遠藤さんを見て凄く傷付いた顔をしていたんだよ?
放置出来ないじゃないのよ!!


慌ててドレスから、この特別室に置いてある服に着替え‥
なるべく普通に見えるように、ツーピースを選択、後は何時も通りに髪を上げ無茶な化粧を手直し。



「うん、普通には見える」


服はブランド品だけど、宝飾品とかは全て外したから、平日の私程度には見える、これだったら大丈夫‥
この特別室のカードとスマホだけをポケットに入れ、特別室の出口へと一目散‥‥と思ったら‥‥



「美紀、話すのは構わないが、少しは相手の事も考えてあげなさい‥
彼女は彼女で複雑のはずだよ」


「分かってる‥‥
でもね紀永、あのままじゃ私も嫌だから」


「それも分かっているよ、行っておいで美紀」


「泊まりたいなんてお願い聞いてくれてありがとう紀永!」


穏やかに笑う紀永を残して、私は今度こそ特別室を飛び出した‥
向かうのは勿論正面ロビー、待ち構えこれが一番じゃない?


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