この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
流されカノジョ
第2章 隣の一軒家に住む受験生
季節は春から夏に、その間に何人かの男と一夜限りを経験した彩だったが、偶然オフィス街で出会った高校時代の友人と仕事終わりに居酒屋にいた時の事だ。
「彩はまーた流されまくってんの?ちょっと病気とか大丈夫なわけー?」
高校時代、流されて学級委員になった彩のために副委員になった深雪はお酒も入って性事情に突っ込んだ。
「うん、今のところ1度も感染してません!ピル処方してもらう時に検査してもらってるけど異常なかったよ」
「そっか〜、いやでもそんな頻繁に誰とでもって良くないからね?」
「わかってはいるんだけど、アルバイトと正社員って責任が違うから仕事でミスしちゃった時に優しくされると…ね…」
語尾が小さくなった彩を横目に深雪はビールを煽りながらため息をついた、大学は違ったが彩のことは度々気にして会うようにしていた。
「もう!心配だな〜。
うちの弟もこの間高体連で初戦敗退してさ、速攻彼女作って遊びまくりだからね!
部活でストレス発散してたからって今は女でストレス発散だよ!」
深雪の弟は何度かあった事がある彩は「秋斗くん受験生なんだね」と相槌を打った。
「そうなんだよね、遊びまくって良いご身分だよホント!
私は彼氏と会えてないのにさ〜」
その後も深雪の彼氏や愚痴、彩の職場の話をし次の日早いからと早めの解散をした。
ちょっとお酒が入って気分のいい彩はバスに乗らず最寄駅から歩いて帰ることにした。
不意に後ろから「彩さん?」と声をかけられた。
誰かと思って振り向けば彩のマンションの隣に住んでる谷本家の次男、真央だった。
真央の従兄弟にあたる隆弘は彩の姉の旦那であり、谷本家とは仲が良い。
「真央くん!久しぶりだね」と返事をした彩。
「彩さんも、お久しぶりです」
真央は彩の隣を歩き始めた。