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流されカノジョ
第3章 ワンナイトふろむ3B
「綺麗な髪をしてますね」
四杯目も彼の奢りで、気を許した彩は隣で髪の毛を指で遊ばせる男にニコニコ笑顔で答える。
「そうやって触って欲しくてお手入れしてます」
アルコールが気分を良くしてるのは彼も見てわかった、それなら後はうまくつけ込むだけだと彼は考えた。
「実は俺、美容師なんですよね」
「うーん?そんな感じするかも、オシャレですね」
するりと彼の手首についた革のブレスレットを触る。
完全に酔った彩の手つきは指先でつう…といやらしくなぞるようにしていた。
お互いその気になったであろう、男が勘定とマスターに言えばその場でさらりと会計を済ませた。
「俺、三嶋です、ちょっと休憩しません?」
彩の鞄を腕にかけて、開いた手を差し出せば、躊躇わず掴んでカランコロン、ドアが開いた。
「マスター、ご馳走さま!広樹くんにも宜しく〜」
そう言って手を挙げた彩にマスターも「またお越しください」と頭を下げた。
適当に入ったラブホはお風呂が広いところだった。
それを見て彩は「ヘッドスパとかやってくれる?」と苗字しか知らない三嶋に尋ねた。
「いいですよ、お姫様」
お湯を溜めて備え付けの入浴剤を入れたら薔薇の香りが浴室に漂った。
湯船に浸かり頭を外に出した状態の彩に三嶋は頭を流してシャンプーを泡だてた。
「あー、きもちぃ〜〜」
三嶋の職業を疑ってはいない彩だったが、優しく頭を洗われればこの手つきが美容師そのものだと感じた。
「せっかくだからトリートメントもするね」
もう砕けた話し方になっていたが、2人とも気にはとめない。
至れりつくせりになっていた彩は三嶋の身体を洗おうとボディーソープを手に落とした。
「今度は私がやったげる!」