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今日だけは、貴方と
第1章 2人の始まり

 どれ程の時間をキスに費やしただろうか?
 緩慢な動きで唇を離すと髪の毛より細い唾液が糸を引く。押しつけあった股間の異変に気付いたのは、男が先だった。

「なんかズボン湿ってきてない?脱ぎなよ」

 促されて女がズボンを下ろすと、オーバーニーソックス風のタイツが現れる。悪戯な笑みを浮かべてズボンを畳ながら男に問うた。

『こういうの、好きでしょう?』
「超良い」
『でも、これタイツなのよね』

 ほら、と言って黒と肌色の境界を指で摘まんでみる。男の性的嗜好の一つで、タイツを履いた脚が好きという理由で仕込んでおいたのだ。

「待って、お風呂溜まるまでベッド行こう」

 慌ただしく動き回る男を横目に笑いながら、女は一足先にベッドへと向かった。
 風呂に湯を流し入れ、男がズボンを脱いでベッドに上がってくる。防寒用に履いたインナーパンツが屹立した性器を一層引き立たせていた
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