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愛しき俺の半身
第3章 妹だから…?



「ねぇ、藤沢君…。明日なんだけど時間ある?」


木村がそんな事を言い出した。


「木村さんも星耶が目当て!?こいつシスコンの変態だよ!?」


余計な事を怜太が言う。


「何の話だ?」


怜太を黙らせて木村に聞く。


「大学の学祭があるの。藤沢君が行く大学だよね?何人かの女子で見に行こうって話になってるから誘ってみたの。」


断られないだろうと自信たっぷりの木村を感じる。


「それなら妹と行く予定だ。」


俺の言葉に木村が信じられないという顔をする。


「本当にシスコン?」

「あぁ…、妹は一卵性双生児、つまり俺の半身だからな。」

「でも、兄弟でしょ?」

「兄弟でも俺は妹優先。それは木村さんには関係がないだろ?」


木村が気持ち悪いものを見る目で俺を見る。


「こいつん家、家庭環境が複雑なんだよ。だから妹さんは星耶が居ないと生きていけない子なんだ。」


さすがに、ふざけていた怜太が真面目に俺のフォローをする。


「でも…、妹さんだわ。」


木村が声を震わせた。

理解なんかされなくていい。

世界中から批難を受けても俺は星桜を愛している。


「だから、木村さんには関係のない話だ。」


そう言い切ってこの話を終わらせた。

俺と星桜の繋がりを理解が出来ない人間は嫌いだと思う。

そんな風に学校ではイライラとしてしまうから怜太以外を近寄らせない。

怜太はそんな俺を平気らしい。

なんだかんだと言ってはすぐにじゃれて来る。


「お兄ちゃん!今日は付き合ってくれる?」

「帰るに決まってんだろ?」

「お兄ちゃん!明日は俺も行っていいんだよね?」


わざとらしく聞いて来る。



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