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愛しき俺の半身
第3章 妹だから…?



「あぁ…、うちの妹は極度な人見知りがあるんだ。だから2度と声を掛けないでくれ。」


一応、そう答えてやる。


「行こうぜ…。」


この状況にシラケたように男達が立ち去った。


「星耶…。」


星桜が震えて俺にしがみつく。

多分、男達は軽い気持ちで星桜に声を掛けた。

決して無茶な事はされていない。

それでも、普通の人のペースについて行けない星桜にとっては男から3人がかりで遊びに行こうとか突然言われたりすると、それは恐怖以外の何物でもない。

こんな事はよくある事…。

相手は悪気はなく軽い気持ちで星桜に声を掛ける。

だけど星桜の方がパニックになってしまう。

星桜は読者モデルをやらないかとスカウトを受けた事も2度ほどある。

色白で小さく人形みたいに綺麗な子として、この辺りじゃそれなりに有名だ。

儚い美少女…。

それは普通の子にとっては幸せだが、星桜にとっては不幸という贅沢な悩み…。

何故、自分が知らない人に話し掛けられるのか?

それが理解を出来ない星桜はただ怯えて泣いてしまう。


「星耶…、ぐすっ…星耶…!」


俺にしがみつき自分の恐怖を訴える。


「大丈夫…、帰ろう。着替えてから買い物に行くけど星桜も行くか?」


学校という日常にもついて行けない星桜は必死だから学校が終わるとヘトヘトになっている。

そのせいで毎日家に帰ると制服を脱ぎ散らかしてだらしない女になってしまう。

そして、休憩を取り1度落ち着けば、ゆっくりとだが自分で制服を片付けたりしてやるべき事はやろうとする星桜だ。

星桜を守るには星桜のペースだけで生活を出来る環境を俺が作ってやるしかない。


「星耶とお買い物に行く…。」


恐怖の後だから俺とは離れたがらない。

とりあえず、星桜を1度家に連れて帰った。



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