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愛しき俺の半身
第3章 妹だから…?



「今日は杏果は?」


家に帰り、リビングでモタモタと制服を脱ぐ星桜に聞いてみる。

いつもは大概、杏果が一緒に帰り家まで星桜を送ってくれるはずだからだ。


「杏ちゃん…、委員会…。」


星桜が泣きそうな顔になる。

なるほど、それは仕方がない。

委員会で遅くなるからと杏果は星桜を1人で帰らせようとした。

その日に限って運悪く他校生に声を掛けられてしまった。


「そうか…、だけど、星桜。そういう時は知らない人に話し掛けられても泣かないで無視をして家に真っ直ぐ帰ればいいだけなんだぞ。」

「うん…。」


自信なさげに星桜が頷く。

今までも何度か言って来た事だから星桜だってわかってはいる。

なのに星桜はパニックになる。

そして、不安がっては俺にしがみついて来る。

自分が出来ない子だと思い人に嫌われると思っているからだ。


「大丈夫…、星桜。ゆっくりでいいから。星桜なら、ちゃんと出来るから…。」


星桜を抱きしめて頬にキスをしてから、そう言い聞かせる。

俺がそう教えてもやっぱり星桜は怯えてしまう。


「今日はダラダラ飯にしようか?」


そう言ってやると星桜が少し笑顔を見せる。


「いいの?」

「いいよ。明日は学校がないし、怜太の約束も昼前からだから、ゆっくりの時間だ。」

「うん!」


星桜がやっと本当の笑顔を見せる。

ダラダラ飯…。

リビングのソファーで適当な飯を適当に食う。

時間を気にしないでダラダラとテレビを見たりしながらピザやフライドポテトを食う。

栄養的には問題があるが、ダラダラと食える飯は星桜が焦らずに食えるからと、たまに休みの日はそんな夕食を星桜とする。



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