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愛しき俺の半身
第2章 星桜という女



「ごちそうさま…。」


のんびりと星桜がエッグタルトを食い終わった小皿に向けて合掌をする。

口元にはエッグタルトのクリームが付いている。


「星桜…。」

「ん?」


星桜が顔を上げて俺を見上げる。

顔を近づけて口元のクリームを舐めて取ってやる。


「クリームが付いてた。」

「ありがとう!」


ニコニコとする星桜…。

俺には何をされても嫌がらない星桜…。

星桜が食べた小皿を片付けて英語のプリントと筆箱を渡してから家を出る。

両親は滅多に帰って来ない。

親父に対しては仕方がないと思う。

ほとんど海外に単身赴任だから…。

その代わり家族には何一つ不自由のない生活費を送ってくれる。

問題は母親だ。

帰って来ない親父だからと、男と遊び歩いている。

双子な上に星桜が未熟児という大変な状況だったのはわかる。

そんな状況でも親父は海外だったから独りで辛かったのだろうとは思う。

それでも母親としてやるべき事を放棄して今はほとんど帰って来ない。

だから星桜は俺が面倒を見る。

飯も星桜の弁当も俺が作る。

親父も母親には諦めて生活費を俺と母親に分けて振り込むようになった。

離婚をしても海外赴任ばかりの親父の方がフリになる。

それがわかっているから、こんな生活が何年も続いている。

それで構わないと思う。

そのお陰で俺は星桜という俺の半身と好き勝手に暮らせる。

大学を出て就職をしたら星桜を連れて家を出る。

星桜さえ居ればそれでいい。

星桜の為だけに生きていければそれでいい。

他は何も望まない。

それだけがまだ高校生の俺の目標で願いだった。



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