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愛しき俺の半身
第2章 星桜という女

杏果にも苦労ばかりさせていると思う。
まだ英語のプリントと向き合っている星桜をそのままにして夕食の用意をする。
今夜はクリームシチュー…。
星桜がしっかりと食べれるものばかりを選んで夕食のメニューにする。
シチューが出来上がった頃に
「出来た!」
星桜がやっと英語のプリントを仕上げた。
「明日、忘れずに先生に提出をするんだぞ。」
「うん!」
提出物は星桜の場合、出来るだけその日の朝一番に提出をさせる。
忘れたりはしないのだが、1度出すタイミングを失うとモタモタとしている星桜は提出期限に間に合わないという問題が発生する。
「星耶…、時間割り…。」
星桜が明日の時間割りの確認に俺を呼ぶ。
明日、必要な教科書やノートが鞄にちゃんと入っているかが心配になる星桜。
毎回ちゃんと出来ているのだが星桜は自分が他人とは違うと理解をしているから忘れ物がないかとか不安になるらしい。
「大丈夫…、ちゃんと出来ている。」
確認をして星桜の頭を撫でてやる。
「星耶…。」
満面の笑みで俺にしがみついて来る。
まだ小学生のような星桜。
「今日のご飯はなぁに?」
「クリームシチュー…。」
「お代わりある?」
「あるよ。明日の朝の分まであるよ。」
「星耶!好き!」
星桜が俺に抱きついて来る。
「星桜…、好きだよ。」
星桜の頬にキスをする。
星桜を甘やかすと星桜は俺を好きだと言う。
だから星桜の好きなご飯ばかりになる。
だから星桜を愛してしまう。
「星桜…。」
星桜の白い頬を撫でる。
星桜が少し赤い顔で目を閉じる。
俺が星桜にそう教えたから…。

