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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第6章 雨粒ちゃん
熱はない。少し安心したけれど、篠宮さんの表情はまだ辛そうで唇が震えていた。
「……………めん……ごめん。」
苦しそうに謝っている篠宮さん。夢でうなされているの?
額を撫でて何にうなされているのか探ろうと耳を近づけると、ソファーから落ちていた篠宮さんの腕が私の背中を掴み、抱えられてしまう。
篠宮さんの胸に頬を寄せるような体勢で捕らわれてしまった。
ドキドキする心臓…
起きているの?
表情を窺うと苦しそうな表情は消え安心しているように見えた。
安眠出来ているのにこの腕を剥がすのも悪い。
そして篠宮さんの胸に抱かれているのは私も心地よい。
しばらく額を撫でて、そっと抜け出すタイミングを見計らうつもりが、温もりと安心感に私も眠ってしまったようだ。