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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第7章 退院
「ただいま…」
独り暮らしの自宅にこんな風に帰ってくることなどなく、鍵を開けて入る前に慌てて木田さんに挨拶してみる。
…………
緊張と照れがあったのに、部屋からは返事がなかった。
「木田さん?」
もう一度声を掛けるが返事はない。
リビングには人の居た温もりと美味しそうな温かい香りがしているのに彼女は居ない。
キッチンには鍋が置かれていて、いい匂いがしていた。
「木田さん?」
寝室の扉をノックしながら声を掛ける。
やはり返事がない。
まさか体調が悪くなったのではないだろうか…
慌てて扉を開けて中に入る。