この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第7章 退院
あ…眠っていたんだ。
夕日が射し込む寝室で眠っている木田さんにドキドキする。
患者という視点で捉えていた時は、こんな気持ちにはならなかったのに、
眠っている彼女の側に居ていいのか戸惑った。
安らかな寝顔を確認し、安心して物音を立てないようにして部屋を出る。
ふうぅ…
お見合いというものを初めてして正直疲れた。
仲立ち人が互いの紹介をしていたが、入社試験の面接のようでありながら、全く耳に入ってこなかった。
木田さんは今頃何をしているか、
留守番など頼んで、突然困ったことはないだろうか、
一人だからといって昼食はきちんと食べただろうか。
もしや、家に帰りたい。仕事の準備をしないと等と考えていないか…
木田さんのことばかり気になって、全く耳に入ってこなかったのだ。