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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第7章 退院
気に入られないように、つまりは嫌われるようにと意識しなくても、僕は十分つまらない人間だったのだと再認識するとともに、
霞とあちこち散歩したのは何故あれほど楽しかったのか、
単に霞と居ることが楽しかったのだ。
そして、木田さんは何が好きなのだろう。木田さんとどこに出掛けようか、
それとも…
と、木田さんのことを考えて、始終上の空だったのだ。
また、両親達のところに戻り、仲立ち人が『良いご縁でありますように』と締めくくるまで、いつも通りつまらない人間だと再認識するだけの時間で終わってしまった。
その後、両親と場所を変えて話をしたが、感想を訊かれても、何も答えられず、病院の話に切り替えれば、
『お前に経営がわかるはずがない。』
と、期待通りの反感を食らい、めでたくさっさと帰ることが出来たのだ。