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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第7章 退院
同時に話し出してしまい木田さんに譲る。
「あの世田谷でしたよね。病院…、電車で通ってるんですか?」
「ええ、あっ、次の角で曲がりますから土手を降りますよ。」
少し木田さんがふらついたので、土手を降りる下り坂で手を差し伸べた。
「あ、ありがとうございます。」
木田さんが照れながらも手を重ねてくれる。
具合が悪かった時は抱えて運ぶこともあったけど、意識してしまう。
「ああ、通勤は電車です。僕は急な手術に入るとかないので電車で充分なんですよ。」
「でも、多分、お会いした時は終電間近でしたよね。」