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アゲマン!
第2章 追加される謎



店の中は真っ暗だ。


「美春…。」


沙那が緊張を声に出す。

美春が適当に入り口に見えたスイッチを押した。

パチッ…

という音と共にオレンジ色をした光に店の中が照らし出され中の全貌が見えて来る。


「へぇー…。」


美春が軽く声を上げた。

広さは十坪もない店…。

細長い小さな店…。

壁にはガラス戸の付いた棚があり、6人が座れば満席になるという大理石で出来たカウンターだけの本当に小さな店だった。

窓はなく、明かりはスポットライトのような照明器具だけ…。

入り口を入ってすぐにはまた木の扉があり、美春が開けるとそこはただのトイレだった。

好奇心旺盛な美春は勝手に店に入り、カウンターの中などを見て回る。


「ちょっと、美春…。」


沙那はあくまでも美春を止める為という大義名分を得てから店の中へと進んだ。

大理石のカウンターの上には、またしてもB4サイズの茶封筒が置いてある。


「開けてよ、沙那。」

「えーっ!?」

「お母さんの次のダイイングメッセージかもしれないでしょ?」


ダイイングメッセージとは殺人で殺された被害者が最後に残した犯人を示すメッセージの事だ。

沙那の母親はあくまでも病死であり、残されたメッセージは遺言ではあるがダイイングメッセージなどではない。

それでも、沙那も美春と同じようにこの謎解きには少しワクワクとしてしまう。

恐る恐るではあるが茶封筒を沙那は開けてみた。

中から出て来たのはまたしても紙だ。

だが、それはただの紙切れとは訳が違う。


「登記簿謄本…?」


封筒の中身はこの店の権利書などの書類。

ここでも店の所有者の名義は全て沙那のものになっている。



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