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アゲマン!
第10章 幸せの謎
沙那が求め、龍平が求める…。
理奈が残した遺言の意味を沙那が噛み締める。
沙那が求める人を探せ…。
見つけた。
そう実感をする。
そして、それは沙那にはとても重要な事なのだと本能で感じる。
沙那を求め、他は要らないと望む男の願いを叶えるアゲマンなら、沙那は普通の女としての最大限の悦びを得る事が出来る。
「龍平っ!もっと…。」
危険な望みや野心を持つものには迂闊に感じる訳にはいかない。
沙那が女として無条件に感じる事が出来る男を探せ…。
龍平の深い愛撫にその意味を悟る。
「いいか?」
龍平の囁く声が身体中に響く。
「いい…、ああっ!そこ…。」
沙那が望むから龍平は沙那に快感を与える。
龍平の望みは沙那が龍平を愛する事。
髪を振り乱し、ソファーの背もたれにしがみつく沙那を自分に引き寄せる。
「お前は俺の女だ…。」
沙那の子宮の奥へと目掛けて沙那の背後から突き上げながら、腰から回した手で沙那に絶頂を与える為に沙那の勃起した陰核を撫で回す。
「っらめぇ…、あぁんっ!壊れちゃう…。」
ビクビクと身体を震わせてオーガニズムに達した事を全身で表すが、龍平の愛撫が手加減される事はない。
「うわぁぁぁあっ!ああっ!龍平っ!」
「もっと…、感じろ…。」
止むことのない情事…。
恐怖も謎もなく、深い愛情だけで繋がり続ける男と女…。
女が限界である為に意識が鈍り、男が女の背後から崩れ落ちそうな女の身体の強く抱きしめると限界に達した男が身震いをする。
女は薄れる意識の中で…。
男にその思いを伝えようと…。
掠れた声で呟く。
「愛してる…。」
沙那の思いが伝わったかのように龍平が堕ちる沙那を抱きしめる。
幸せの頂点に達した時間を逃さないようにとお互いがお互いを抱きしめるようにして眠った。