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アゲマン!
第5章 可愛げのない謎



ただし、沙那の知識として自分で得るオーガニズムよりも人から与えられるオーガニズムの方が何倍もの快感が味わえるのだという事が身体と頭に追加されてしまった。

もし…。

もしも、あんな風に龍平さんに抱かれたら私はどうなるのだろう?

もう寝息を立てて眠る美春の寝顔を見ながら沙那は自分の妄想に顔を赤らめるだけだった。

翌日の昼に沙那達は初めて場外馬券売場という場所へと足を踏み入れた。

意外にも沙那達のような若い女性が何人か居た為に、さほど緊張をする事なく、沙那と美春は千円で1枚ずつ馬券を適当に買ってみる。

沙那は自分と美春の誕生日の組み合わせという適当な馬券。

美春は沙那と美春の携帯の番号の組み合わせで適当に買うというやり方。

お陰で馬券販売の人からは


「本当にこれでいいの?」


と2度も確認を受けた。

30分後…。

喫茶店でパフェを食べる美春にプリンアラモードを食べる沙那…。


「なぁんだ…、願いは男にしか叶わないんだ。」


と美春がニヤニヤとして言う。


「好きでやってんじゃないわよ!本当に美春の願いを叶えられるなら、私だって努力はするわよ。」

「わかってる。沙那は親友だよ。」


夢見た万馬券がハズレた為に、今はヤケ酒ならぬヤケ甘味中の2人だ。

キスだけで龍平は10万の馬券を当てたからと試した結果が男の願いだけという結果…。

つまり沙那自身が軽率に美春と組んで悪用などは出来ない能力なのだと沙那は感じる。


「後は龍平さんとイチャラブで色々と試したら?」


美春がまた意地悪に言う。


「そんなんじゃないもん…。」


沙那が赤くなり小さくなる姿を見て美春は心配になる。

沙那があまりにも男性に対して奥手過ぎて、沙那の能力は沙那をとんでもなく傷つけるのではないかと美春は心配なのだった。



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