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アゲマン!
第5章 可愛げのない謎



だからこそ美春は沙那の母親が遺した言葉の意味を漠然とではあるが理解が出来る。


「沙那を欲しいと思う事も願いだよね?」


美春の唐突な質問に沙那は少し戸惑った顔をする。


「まぁ、願いと言えなくはないかも?」

「ならさ、沙那を欲しいって人だけを選びなよ。地位や名誉やお金は要らないから沙那だけが欲しいって人…。その為におば様はあのお店にはすでに地位や名誉がある人ばかりを集めたんだと思う。」


美春の言う事は最もだとは沙那も思う。

だが、地位が既にある真希ですら己の野心を沙那に向けていた。

美春が言うように純粋に沙那だけを求める人が現れるのか?

沙那はそれを考えると、また自分に自信を失くすだけだった。

理奈が短大までエスカレーターの女子高にこだわった意味がなんとなくだが沙那にも理解は出来る。

もし共学で出会いがそこら中にある環境だと


『あの女と付き合えばラッキーが起きる。』


なんて噂1つで自制心のない若い男が沙那に群がる事になる。

それを避ける為の女子高生活だったのは理解を出来るが、その代わりに男性に免疫力のない沙那は男性に対して自信を失くしている。

草太ですら、沙那とのキスの後は人が変わったようになった。

沙那と恋愛関係になれば、誰もが野心を抱き人が変わったようになるのではないかと沙那はその不安に怯える日々も続いた。




待ち望んだ3連休の前日、沙那の携帯には龍平からの連絡が来た。


『学校が終わり次第、九州に向かうぞ。』


そんな龍平の言葉に沙那は驚いた。

新幹線でも5時間はかかる九州までを龍平はあの車で行くというのだ。


『向こうで足がないと身動きが取れなくなるのは不便だからな。』


龍平はそう言うが沙那にはただの車マニアの言葉にしか聞こえなかった。



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