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アゲマン!
第5章 可愛げのない謎



学校は午前だけだった為に昼には終わって家には帰れた。


「お土産に期待してるからね。」


美春がニヤニヤとして沙那を送り出す。

龍平が例の目立つ車で沙那の家の前に迎えに来た。


「沙那の事、絶対に守って下さいね。」


美春が龍平に向かって珍しく神妙な面持ちでそう言った。


「任せておけ…。」


龍平はのんびりとした口調で美春に答える。

沙那だけがなんとなく落ち着かない。

美春について来て欲しい気持ちはあるが、この車は2人乗り…。


「美春…。」

「帰ったら連絡をして…。」


美春の言葉に沙那が頷くと


「行くぞ…。」


と言った龍平が車を発進させた。

車は順調に走り高速道路へと入った。

高速になった途端に龍平が少し加速する。


「飛ばし過ぎてない?」

「時間に間に合わなくなる。」

「何の時間?」


龍平は沙那の質問には答える事なくグングンと車を加速させて走らせる。


「捕まるわよ…。」


呆れた沙那がそう言うと龍平はチッと舌打ちをしてから


「何の為のハイウェイだよ。日本って奴は意味がない事が多過ぎる。」


とボヤき始めた。

それでも龍平はギリギリのスピードで快適に高速道路を走り続けると、何故か九州ではなく、大阪で車を高速道路の出口を出た。


「大阪で泊まるの?」


時刻は午後6時…。

龍平は僅か1回のトイレ休憩以外はずっと高速道路を飛ばし続けて来たのだ。


「泊まっている間に九州に着くんだよ。」


龍平が謎めいた事を沙那に言う。

謎解きはもう充分と思った時だった。

沙那の視界に巨大な港とフェリーが見えた。


「あれに乗れば朝には九州に着く…。」


龍平はニヤニヤとしながら車をフェリー乗り場の駐車場へと回し、すぐにフェリーのチケットを買って来るから沙那には車で待ってろと言い残し、姿を消した。



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