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アゲマン!
第7章 また増えた謎



何度も言うが沙那は気丈な娘である。

ここで弱音を見せる真似だけは絶対にしないとばかりに口を固く結び、叔母である理恵を睨むようにして木戸の外へと歩き出す。


「外の世界では巫女には危険なだけよ。」


理恵が沙那に向かって呟くように言う。

木戸の向こうには制服を来た警官と龍平、そして沙那の知らない中国系の女と黒人の大男がいる。

沙那を救う為に来た人達。

沙那を守る為に居る人達。

だから外の世界が巫女にとって危険であっても沙那はこの狂った家に残るつもりはない。


「2度と来ませんから…。お邪魔しました。」


沙那は最後まで気丈なまま理恵にそう言うと木戸を抜け真っ直ぐに歩き、龍平の胸に飛び込むようにしてしがみついていた。


「うわぁぁぁ…。」


龍平が沙那を抱えるや否や沙那は大粒の涙を流し声を上げて泣き出した。


「しーっ…、よしっ…。もう大丈夫だから…。」


龍平が沙那に子供にするように頭を押さえ付けながら落ち着きを促した。

木戸は閉ざされ理恵とはもう接触は不可能な状況になった。


「彼女が川中 沙那さんかな?」


制服警官である駐在が確認をする。


「そうだ。」


龍平はそれだけを答え、沙那が落ち着くまではと沙那の頭を撫で続けた。

15分ほど泣き続けた沙那にリンが持っていたミネラルウォーターのペットボトルを差し出す。

川中家で出されたお茶で痛い目を見た沙那が怯えた顔で警戒をする。


「大丈夫だから…、彼らは俺の部下だ。」


龍平がそう言うから沙那からすれば謎の中国人女性であるリンからペットボトルを受け取るとそれを一気に飲み干した。


「監禁の事実確認をしたいのですが…。」


沙那とは違う意味で怯えた顔をする駐在が龍平に聞いていた。



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