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アゲマン!
第8章 落ち着きのない謎
食後は龍平の為に喫煙所でタバコを吸う龍平に沙那は色々と聞きたくなる。
「川中の家に一緒に来た人達って?」
「だから…、部下。仕事仲間…。」
それに関しては龍平の口が重くなる。
「美人だったよね?」
「リンがか?」
「うん…。」
「そうかもな…。」
龍平の言葉に胸が痛む。
「さっさと吸ってよ!」
「急かすなよ!」
結局、沙那が可愛げないモードに突入をしたまま客室に戻る事になる。
「来いよ…。」
ベッドに腰掛けた龍平が拗ねて反対側のベッドに行こうとした沙那に呼びかける。
「なんでよ?」
可愛げのない女だとは沙那だって思われたくはない。
それでも気丈に生きて来た沙那なりに必死になっているのだと龍平にはわかっている。
「俺がお前を欲しいんだよ…。」
ニヤリとして余裕を見せた笑み。
反則だ…。
そう思いながらも沙那は龍平が広げる腕に飛び込んでしまう。
「約束通りに可愛がってやるよ…。」
沙那の耳に舌を這わせて囁く龍平の言葉に身体中が悦ぶように反応をする。
ワンピースのファスナーが下ろされて、沙那が龍平のシャツを捲る。
お互いがお互いを受け入れて求め合う瞬間には謎の必要はなく、そのままのお互いを知り尽くすだけだ。
龍平は沙那が感じる場所だけを求め、沙那は龍平の身体を自分の身体に刻み込むように覚える。
「あぁっ…あぁっ…!」
そこには沙那の喘ぎとベッドが軋む音と波の音だけが朝まで続くだけだった。
「起きろ!」
朝から沙那は龍平に叩き起された。
夕べは沙那はイキっぱなしにされる中、龍平は2度も沙那の中で果てた。
「もう…、ちょっと…。」
沙那がそう言いたくなるのは無理もない。