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アゲマン!
第9章 寂しい謎
リンとの夕食作りの為に台所に立つ沙那…。
明らかに中国系美人のリン…。
ここは中華料理は避けるべしと判断をして、無難にパスタを湯がき出す。
ベーコンをフライパンで炒めてから、茹で時間を一分ほど短くして茹でたパスタを火を止めたフライパンに放り込む。
卵に生クリームを入れてからそのフライパンに注ぎ込む。
最後にチーズを入れようとした瞬間だった。
「ねぇ…、それ…、何を作っているつもり?」
リンが気持ち悪いものを見るように沙那が作るカルボナーラを見る。
もしかして、中華料理以外は気持ち悪いものに見えるのか?
沙那が恐る恐ると
「カルボナーラよ。イタリア料理なんだけど…。」
と答えるとリンが怒った顔になる。
「冗談じゃないわ…。フライパンで炒めるカルボナーラなんて聞いた事ないわ。」
美人が目くじら立てるととんでもない迫力になるのだと沙那は学習をする。
「だって…。」
簡易料理の番組で見たカルボナーラはこの作り方だからと沙那は今までこのやり方しかした事がない。
「悪いけど、私はイタリア出身なの…。今はアメリカ在住だけどね…。」
そう言ったリンに沙那は驚愕をするだけだった。
「どいて…。」
何故かリンに台所を奪われた。
カルボナーラはパスタをアルデンテでなく、モッチリ感が出るくらいのパスタが向いているからしっかり茹でるのだとリンから学ぶ。
生クリームなんか絶対に入れずにボールに卵、炒めたベーコン、チーズを入れて茹でたパスタを混ぜたものがカルボナーラなんだと叱られた。
「フライパンで炒めたら、卵がモサモサになるし、生クリームやチーズが焦げて嫌な味になるだけよ。」
リンは母親のように沙那にしっかりと教えてくれた。