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secret
第9章 気になる人

涼said
結城ちゃんはまた下を向いて・・・・。
ゆっくり口を開いた。
「私・・・三木との結婚は・・・出来婚だったの。」
・・・・・。
「うん・・・。」
「でもね、・・・赤ちゃん、・・・心音が確認できた次の検診で・・・もう心音が消えてて・・・・流産だったの・・・・。」
・・・・・・。
「結婚する前、三木とは付き合っていた訳ではなかったんだけど・・・。色々あって体の関係を持ってしまったの・・・。でもね、妊娠したと言った時・・・三木は凄く嬉しそうにしてくれて優しかった・・・・。」
話が進むにつれて結城ちゃんの声が震えてきて、俺は彼女の手を握った。
「でもね、・・・婚姻届けを出して・・・その直後に流産・・・。その後は・・・あまり家にも帰ってこないし帰って来ても自室で仕事をしていたりして会話もあまりないし・・・。だからと言ってまた子供を作ろうかって思っても・・・気が進まないの・・・。」
そっか・・・。
「でもね・・・(笑)近所には子供が沢山いて・・・可愛いなって思うし・・・。芸能ニュースとかで知っている人たちがどんどん結婚して・・・幸せそうにして・・子供産んで・・・そういうの見てると・・・羨ましいなって・・・。」
・・・・・・。
「でも、子供居ないけど私たち夫婦スッゴイ仲良いですって・・・自信を持って言えるわけじゃないし・・・」
「結城ちゃん・・・・。」
「でも、・・・・可哀想とか・・・同情もされたくないから(笑)寂しいって言うわけにはいかないのッ・・・・」
・・・・・・・。

