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「ネガティブ」のバイブル
第1章 エビマヨパン
俺は考える。17年の人生――俺は一度もセッ…性交渉というものをしたことがない。つまり、童貞だ。
このまま死ぬということは…童貞のまま人生を終えるということだ。繋がる喜び、快楽を知らないまま。
今、そんな俺を前に、電波女…一人の慈愛に満ちた女子生徒が手を差し伸べ、不幸のまま死ぬか、幸福のさなか死ぬかの選択を迫っている。その慈悲深さは、さながら女神のようである。
今、この手をとれば。俺は、迎えることができる。幸せな死を。なのに、わざわざ不幸なendを選ぶのか?
成瀬endを選ぶことができるのに、童貞endを選ぶ――それこそ、最高の不幸じゃないか!!
「ヤります!!ヤらせてください、女神さまっ!!」
俺は土下座しながら言った。
皆は一様にポカンとしていたが、やがて、ふっと吹き出した。この一連の騒ぎは、新しいギャグかなにかとして認識されていた。教室は爆笑のうずに包まれるが、俺はどうしていいかわからず、その場に立ち尽くしていた。
結局エビマヨパンに口をつけないまま、その後の授業を受けた。
このまま死ぬということは…童貞のまま人生を終えるということだ。繋がる喜び、快楽を知らないまま。
今、そんな俺を前に、電波女…一人の慈愛に満ちた女子生徒が手を差し伸べ、不幸のまま死ぬか、幸福のさなか死ぬかの選択を迫っている。その慈悲深さは、さながら女神のようである。
今、この手をとれば。俺は、迎えることができる。幸せな死を。なのに、わざわざ不幸なendを選ぶのか?
成瀬endを選ぶことができるのに、童貞endを選ぶ――それこそ、最高の不幸じゃないか!!
「ヤります!!ヤらせてください、女神さまっ!!」
俺は土下座しながら言った。
皆は一様にポカンとしていたが、やがて、ふっと吹き出した。この一連の騒ぎは、新しいギャグかなにかとして認識されていた。教室は爆笑のうずに包まれるが、俺はどうしていいかわからず、その場に立ち尽くしていた。
結局エビマヨパンに口をつけないまま、その後の授業を受けた。