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「ネガティブ」のバイブル
第6章 シュロとザクロ
え……。ごみ…?
「あの~悪いけど、俺の膝はゴミ箱じゃな…」
と、振り返って言いかけたのをやめた。
教室の生徒達は、皆席につき談話中だった。歩いていたのはただ一人、――天原だけだった。
あれ、天原…?天原なら俺の膝の上がゴミ箱ではないことを知っていそうなもんだけど。
誰でも知ってるわ、というツッコミには至らないまま、丸まった紙を手に取った。と、何か文字が書いてあることに気づく。
……ん?
開いてみる。ただ一言、端正な字でこう書いてあった。
“放課後、美術準備室へ来い”
指示通り、美術準備室へ足を運ぶ。この扉の前に立つと、色々と思い出す。ここでいろんなことがあったなぁって、しみじみとする。顔が熱くなる。鼻血が出る。
「うわっ」
いかんいかん、とポケットに手を突っ込み、ガサガサと探る。ティッシュを取りだし、物凄い勢いで鼻輪を作って鼻に突っ込んだ。
自慢じゃないが、いや自慢だが、鼻血の対処に関しては人一倍自信がある。
「あの~悪いけど、俺の膝はゴミ箱じゃな…」
と、振り返って言いかけたのをやめた。
教室の生徒達は、皆席につき談話中だった。歩いていたのはただ一人、――天原だけだった。
あれ、天原…?天原なら俺の膝の上がゴミ箱ではないことを知っていそうなもんだけど。
誰でも知ってるわ、というツッコミには至らないまま、丸まった紙を手に取った。と、何か文字が書いてあることに気づく。
……ん?
開いてみる。ただ一言、端正な字でこう書いてあった。
“放課後、美術準備室へ来い”
指示通り、美術準備室へ足を運ぶ。この扉の前に立つと、色々と思い出す。ここでいろんなことがあったなぁって、しみじみとする。顔が熱くなる。鼻血が出る。
「うわっ」
いかんいかん、とポケットに手を突っ込み、ガサガサと探る。ティッシュを取りだし、物凄い勢いで鼻輪を作って鼻に突っ込んだ。
自慢じゃないが、いや自慢だが、鼻血の対処に関しては人一倍自信がある。