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夢…獏の喰わぬ夢
第5章 夢の中
「お弁当でなく、あなたに、温かいものを、できたての料理を作るわ。買い物にいかなきゃ。何が食べたい?」
そんな素敵なプレゼント前もって教えて欲しい、突然料理の名前なんて浮かばない。
「えっと、クリームシチュー、クリームシチューがいいな。」
そういえば、一人暮らしを始めてずっと食べてなかったな。
彼女は、すくっと立ち上がり、
「それでは、買い物に出発!」
威勢のいい号令がかけられた。
買い物の間中、僕は、人目を意識した。悪い意味でなく…。
僕達はどんな風に映るだろう。恋人、夫婦、彼女を自慢して歩きたい。
彼女は色んな食材を買った。僕はスーパーの袋を片手に下げ、もう片方の手は彼女としっかり繋いでアパートに戻ってきた。
朝出る時には、こんなこと想像出来なかったのに、片付けておいて良かった。